コロナ渦のためにカジノ業界が受けている影響とは?
2020年はじめ、新型コロナが猛威を振るい始めていた当時、絶えず賑わいを見せていた人気カジノ施設は、一気にゴーストタウンと化してしまいました。パンデミックが終わった後、カジノが再開しても、依然としても人の出入りは少なく、フロアは閑散としています。変異種などの影響により再び感染者が急増し、渡航制限やカジノへの入場が制限されていることもあり、実際のカジノ利用者は少ないままなのです。
その結果、カジノおよびホテル事業者は、時短営業や客不足、そしてお客様およびスタッフの安全確保のための設備投資による収入減を取り戻すため、事業戦略を見直さざるを得なくなっています。パンデミック以前からすでにあった傾向は加速し、古いビジネス慣行は過去のものとなるかもしれません。以下にて、コロナ渦での影響をもっと詳しく見ていきましょう!
スポーツベッティング合法化
アメリカ合衆国の多くの州は、長期にわたるパンデミックの影響で税収が減少し続けているため、新たな収入源を求めています。そのため、スポーツベッティングの合法化に対する州当局の姿勢が、全米で変化しているのを目の当たりにしています。
今後、スポーツベッティングが合法化されることで、オンラインおよび実店舗型カジノの利用者が増加し、その後も増え続けるでしょう。ここ数年で、計19つの州がスポーツベッティングを合法化しましたが、うち6つの州は合法化したものの施行しておらず、2021年になってようやく合法化法案を出した州が3つありました。
対面でのやりとりについては安全重視
いまだ感染が拡大する中、ホテルやカジノのオーナーは、安全基準を満たすために新しい運営方法を考えなければなりませんでした。パンデミックがいつまで続くかわからないため、ワクチン接種が進んでも、新しい営業様式(特に多額の費用がかかるもの)が今後のニューノーマルとなるかもしれません。
ホテルやカジノにおけるデジタル化
コロナ禍により、間違いなくホテルやカジノのデジタル化に拍車がかかりましたが、それが顧客中心主義を支えています。特にホテルでは、最先端テクノロジーを統合することで、ゲストの満足度を向上させ、非接触型のやりとりを実現できる可能性を見出しています。
ここで一例を挙げると、「モバイルチェックイン/チェックアウト」です。このシステムにより、ゲストにとっては宿泊の際の自由度が増し、従業員とゲスト間の物理的な接触の必要性が減ります。ある調査によると、ホテル宿泊客の90%近くが、不必要な対面でのやりとりを避けるため、モバイルチェックインの導入を望んでいると回答したそうです。同様に、宿泊客自身のスマホを部屋の鍵として使えるようにする「キーレスチェックイン」の人気も高まっているようです。
今後増加が予想されるM&A
オンラインゲーム業界の成長や、パンデミックの影響とそれに伴う業界の変化を考えると、M&Aは今後も続くと予想されます。最近では、世界トップレベルのゲーム会社、もっと言うとオンライン・ギャンブルの分野で、かなりのM&Aが行われています。
MGMインターナショナルは、2021年初頭に、マン島を拠点とするスポーツベッティングおよびゲーミング企業であるEntain社を110億ドルで敵対的買収しました。こうした盛り上がりを見ると、顧客の好みの変化が分かり、オンラインゲーム分野の未来についての業界幹部の先見性が伺えますね。